エントリーモデルと最上位モデルの違い

ケーブル3本の3DCGイメージ画

ロボットケーブルには、エントリーモデルと最上位モデルの2つのモデルがあります。

エントリーモデルと最上位モデルは、配線できる環境や、絶縁体・シースの素材が異なるなど、それぞれに特徴があります。

今回は、ロボットケーブルのエントリーモデルと最上位モデルの違いについてご紹介します。

配線できる環境の違い

エントリーモデルは、中低速可動部の配線に適しており、ケーブルベアの用途で使用されます。

一方で、最上位モデルは、ケーブルベアでの使用はもちろん、高速可動部での配線が可能です。また、最上位モデルの中には、多関節で使用できるモデルもあります。

導体素線の細径化の違い

エントリーモデルから最上位モデルになるほど導体素線は細くなり、強度が高くなります。最上位モデルは、強度が高いため、激しい動きにも耐えることが可能です。また、多関節に対応した最上位モデルの導体素線は、さらに細く軽量化されています。

絶縁体やシースの素材の違い

エントリーモデルは、ケーブルベアでの使用が想定されているため、絶縁体に耐熱PVC、シースに高耐油・耐熱PVCが採用されています。

一方、最上位モデルは、耐熱性だけではなく、「耐油性」「高滑性」「柔軟性」にも優れた素材が採用されています。例えば、多関節に対応した、最上位モデルの絶縁体の素材として、耐熱TPEなどが挙げられます。

実用試験の結果の違い

エントリーモデルと最上位モデルは、実用試験の結果に違いがあります。

エントリーモデルでは、ケーブルベア試験で約500万回以上を達成、実力は約1,000万回以上です。

最上位モデルの場合、ケーブルベア試験で2,000万回~5,000万回以上を達成し、実力では1億回以上を超えるモデルもあります。また、多関節に対応した最上位モデルでは、捻回試験で2,000万回~4,000万回ほど達成しています。

試験回数が多いほど耐久年数が長くなるため、実用試験の結果から、エントリーモデルから最上位モデルになるほど、強度が高くなることがわかります。

おわりに

今回は、エントリーモデルと最上位モデルの違いについてご紹介しました。

ロボットケーブルは、エントリーモデルから最上位モデルになるほど、耐熱性や耐油性、高滑性に優れた素材を採用し、強度が高くなるため、激しい可動に耐えられるようになります。

ロボットケーブルを選ぶ際は、使用する環境と照らし合わせて、環境に対応したケーブルを選ぶことが重要です。